クアルコムの2021年版ハイエンド向けチップセット、Snapdragon 888。
国内でもXperia 1 III、Galaxy S21シリーズ、AQUOS R6、Oppo Find X3 Proなど、同チップを搭載したモデルは複数リリース済み、あるいはリリース予定となっています。
一方、このSD888についてはリリース当初より発熱問題を抱えている、という報告が散見され、これは今年のハイエンドスマホの購入を考えている一部ユーザーにとってはネックとなっている模様。
そんな中、このSD888の発熱問題について有名リーカーのIce universe氏が興味深い情報をツイートしていました。
SD888の発熱問題はサムスンの5nmプロセスの技術不足が原因
ご存知の方も多いとは思いますが、今回のSnapdragon 888はサムスンとTSMCの2社が製造委託を受けています。
しかし、同氏によるとサムスン製のSD888では5nmの不良プロセスが原因で発熱が問題となり、結果的にバッテリー持ちにも影響。さらにSnapdragon 888自体が批判される原因になっている、とのこと。
SD888の製造については色々とごたごたがあったとも言われており、その一つがクアルコムが今年初めの時点でSD888の製造委託先を完全にTSMCに変更した、というもの。
これについてはXiaomi Mi 11などに搭載された初期のサムスン製SD888のクオリティーに問題があり、異常発熱といったトラブルが発生。これを受け、クアルコムはSD888の製造を100%TSMCにシフトした、という報道です。
そういえば、Galaxy S21シリーズもXiaomi Mi 11ほどではないものの、海外では例年よりかなり早くリリースされており、その時期から考えると搭載されているチップはサムスン製「初期バッチ」のもの、という可能性も。
昨日、Xperia 1 IIIとGalaxy S21シリーズのベンチマーク比較で、S21シリーズはスコアが低いだけでなく、スコアのばらつきが大きい、つまり不安定だ、という件をお伝えしました。
ひょっとこの違いはサムスン製SD888とTSMC製SD888の違いが原因という部分もあるのかもしれませんね。
ハイエンドスマホ購入は来年まで待つの吉?
一方、同氏は次世代チップにも触れており:
次世代のクアルコム製ハイエンド向けチップ、仮称「Snapdragon 895」ことSD8450はTSMCの4nmプロセスで製造されることが確認された、とのこと。
つまり、現時点ではこの「SD895」の生産はサムスンには委託されない、ということになります。
ちなみに現在のところSD888がサムスン製なのかTSMC製なのかを見分ける方法はない模様。
また、同じ機種でもバッチによって異なるSD888が搭載されている、という可能性もあります。
となると、今年のSD888搭載ハイエンドモデルはおみくじ的要素が強く、ちょっとリスクが高いような気も。
そういった意味では急ぎでない方は来年の「SD895」搭載機を待つのも一手かもしれません。
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