Xperiaなど国産スマホ凋落、原因は早すぎたi-modeとおサイフ、それとも「投資」?ー 海外メディアの分析

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ソニーのXperia、シャープのAQUOS、富士通のarrowsなどといった国産スマートフォンブランド。

国内ではまだまだ高い知名度がありますが、世界の携帯電話・スマートフォン市場ではこれらのメーカーの端末はゼロに近いシェアとなってしまっています。

どうしてここまで日本の大手メーカーの携帯・スマホが売れなくなったのか?
これについて今回、海外メディアが興味深い動画をYoutubeに投稿していました。

テクノロジー関係のニュースやレビューで知られ、48万人の登録者数を抱える「The Friday Checkout」によるもので、10分以上の長い動画なので、いくつかの要点をまとめていきます。

また、内容はともかく画像を見るだけでも「うわっ、懐かしい!」というものも多いと思う(注:世代により異なります)ので、是非ご覧ください。

Xperiaの1四半期の売上はGalaxyの1日分以下に

まずは国内スマホメーカーの市場シェアが日本ですら小さくなっている、という点。

Foxxcon傘下のSharpは厳密には国内メーカーとは言えなくなってきており、一応純国産スマホと呼べるのはソニーのXperia、富士通のarrows、そして京セラ製スマホのみとなっています。(どこで作っているかは別の話)

そしてこれら3社がスマホ市場で占める割合は日本ですら1/3以下に。

国内市場ですらこの状態なので、これらのメーカーのスマホが海外で占める市場シェアはゼロに近い状態です。

海外ではXperiaの売上減少がようやく「止まった」とニュースになるほど。

ただ、これはもうXperiaの売上がもう落ちようがないところまで落ちたとも言え、Xperiaの第3四半期半期の売上は60万台。これはサムスンが1日で売り上げる台数以下とのこと。

日本の「携帯電話」技術の猛スピード進化

動画の前半は主に90年代後半から2000年代前半に日本の携帯電話テクノロジーが進み、独自の進化を遂げていたかを説明。

当時の日本人のテクノロジーに対する積極的な消費意欲がこれらの電化・電子製品の進化の大きな後押しになっていたとのこと。

そして「ケータイ」からメールが送れるようになり、とうとうあの「i-mode」が登場。

そして海外ではまだNokiaの携帯電話でようやくMP3音楽を聴けるようになったころ、日本ではすでにカスタマイズされたNFC技術による「おサイフ」での支払いが可能になっていた、とのこと。

そして携帯電話テクノロジーの分野で大きな転機となったのはドコモ、KDDI(au)、ソフトバンクといった国内キャリアが当時海外のキャリアでは「考えることもできなかった」独自の「プロプライエタリ・インターネット・システム」を構築したこと。

重要な点として、「日本のキャリアはユーザーと各サービスをつなぐデータ通信の「パイプ役」だけではなく、キャリア自体が独自のサービスを作り上げた」と指摘しています。

ドコモの端末にi-modeボタンが標準搭載されたのがその一例。

そしてその後も独自のカスタマイズされたNFCチップを埋め込むなど、世界とはかけ離れた「超最先端の独自のプロプライエタリ・テクノロジーの島を作り上げた」とのこと。

そしてこれが日本でもよく知られている日本のガラケーの「ガラパゴス化」現象

そしてこれまでのストーリーをまとめると:

1.消費者の最新テクノロジーに対する強い需要
2.そのテクノロジーを作ることができた巨大メーカー
3.サービス、インフラ、システムを繋げたキャリア

2008年に大異変

ところが、2008年にこの日本の携帯技術「最先端」神話が気に崩壊。

IOS(iPhone)とAndroidスマートフォンが日本に上陸。

これにより、今までキャリアの独自サービスが必要だったメールの送信や株価や天気のチェックといった操作がデータサービスとOS(アプリストア)からダウンロードするアプリだけで可能に

つまり、キャリアの独自サービスとそれを支えてきたメーカーの技術への需要がiPhoneとAndroidの登場で一気に萎んだ、という事だと思います。

ウェブ・ブラウジングもそれまでの「奇妙な」i-modeに代わりHTMLでの「リアルインターネット」に。

これにより、日本のキャリアがパイオニアとして10年近くかけて進化させてきた独自のカスタム・サービス・モデルがほとんど一夜にして時代遅れになってしまった、とのこと。

そしてそれまでキャリアのものだったこれらのサービスモデルからの利益がアップルやGoogle、そしてアプリ提供元にシフトしていったようです。

そしてこれはハードウェア―メーカーにも影響が。

それまで独自のハードウェア・デザインとキャリアとの融合で可能だった差別化とそれによる利益。
ところが端末が標準化されたOSとコンポーネント、そしてタッチスクリーンを搭載するだけの機器となったことで、差別化のための余地が縮小していきます。

そして差別化の余地の縮小、価値の低下が進むのに伴い韓国や中国、台湾といった低コスト国との競争が激化し利益を得ることが難しくなります。

さらに追い打ちとなったのがソフトバンクが2008年他キャリアとの差別化を図るために「全力方向転換」をして展開したiPhoneの取り扱い

そして2008年の世界金融危機がさらなる試練に。

その前の「失われた10年」ですでに体力を消耗していた大手メーカーは既存の事業の保守を重視し、莫大な資金を新たなスマートフォン事業に回す余力は残っていなかった、とのこと。

その結果、三菱電機は携帯事業撤退、サンヨーはスマホ事業を京セラに売却。

日立とカシオは携帯部門を統合し、後にNECに吸収されますが、そのNECモバイルコミュニケーションズも2016年に解散。

東芝は2014年を最後に事実上の撤退。

シャープは2016年にFoxxconnにより買収。

パナソニックはインドなど海外でローエンドモデルは出しているようですが、国内では2016年のElugaが最後。

そして国内スマホメーカーは数社となり、唯一本当の意味でグローバル展開する国内メーカー/ブランドはソニーのXperiaだけに。

Xperiaが国内唯一の「グローバルブランド」として成功でなかった理由

そしてそのソニーのXperiaがスマホ市場で成功しなかった原因を限定するのは難しいとしながらも、その可能性として挙げられているのが、ソニーは最終的にAndroidスマホでマス・マーケットに投資するよりも、カメラセンサーやPlayStationなどの他の事業の方が利益率が良いと判断したため、としています。

そして最後にソニーはXperia 5 IIなど最新モデルで小さなカムバックは果たしたものの、日本のメーカーがかつての栄光を取り戻すことはないだろう、としています。

The rise & fall of Japanese phone giants

要は海外の大部分では通話やテキストメッセージだけをする携帯→スマートフォンという直接的な移行だったのに対し、日本だけでは携帯→ガラケー→スマートフォンと間に「ガラケー」が入ってしまい、これが結果的にiOS/Androidのエコシステムへの参入を遅らせてしまった。

そしてこれに日本の不況といった外的影響も加わり、比較的体力のあったソニーすらもスマホ事業より利益率の高い他事業にシフトした、ということではないでしょうか。

この動画で言われていることはある程度日本では認識されていることかもしれませんが、それでも海外メディアがここまで冷静にきれいにまとめている、というのは一見に値すると思います。

コメント

  1. 名無し より:

    日本がiPhone大国になった諸悪の根源=富士通

    散々ホッカイロスマホばっか量産して裁判沙汰にまでなる位、ARROWSとか往年のAndroidユーザーには嫌われてんのに未だ生き残ってるのが不思議でならない
    当時を知らない情弱とか老人に支えられてるせいなんだろうけど、あれだけの事しときながら事業投げ売りで済ませてしぶとく生き残ってるのは害悪でしかない(普通なら他の日の丸メーカー同様撤退だろ)

    最近スナドラ450の玩具ばっか造ってたらしいけど、今年また懲りずにハイエンド復活したって聞いて思わず、中古買取でも売れなくて手元に残してあるF10Dを叩き壊したわ

    • より:

      今のarrowsは悪い意味で普通だからね。
      態々これを買うようなメリットも魅力も感じられない。
      性能がゴミなのに値段だけは一丁前に高いのは相変わらず。
      結果的にarrows5G買うんならXperia1IIかGalaxyS20+、NX9買うんならPixel5買うわってなる。

この記事を書いた人
Ryo

アンドロイドネクストの編集者、Ryoです。
スマホ歴10年、Xperia、AQUOS、arrowsといった国産機から始まり、マイナー機種まで手を広げています。
読者の方にとって役立つ、そして時にはエキサイティングなスマートフォン関連情報をご提供できるように心がけています。

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