Androidスマートフォンを選ぶうえで重要な基準の一つである「セキュリティ」。
一方で、完璧な「機種」というのは事実上存在せず、どんなモデルでもOSレベル、ファームウェアレベルで何らかのバグやセキュリティ脆弱性を抱えているようです。
そしてこういった問題を修正・改善するのがソフトウェアアップデートで、スマートフォンのセキュリティーはアップデートの頻度やそのサポート期間の長さと比例すると言っても過言ではないと思います。
そして今回、米国のリサーチ会社、Couterpointがこのスマートフォンのセキュリティに焦点を当てた興味深いリサーチ結果を公表していました。
最も信頼できるスマートフォンはNOKIA製!
ソフトウェア(OS)アップデート、セキュリティーアップデート、製造[構造]品質 、「Android Enterprise Recommended」か否か、という4つの項目で評価され、上のグラフはその総合評価。
ご覧のように信頼ランキングの総合評価ではNOKIAが1位で2位がOneplus、そして3位以降にサムスンやXiaomiが続いています。
OSアップデートではNokiaとOneplusが全機種提供済み
そして以下はその各項目の内訳の一つ、ソフトウェアアップデート:
これは過去3年以内にリリースされたスマートフォンを対象にしたものですが、ご覧のように、NokiaおよびOneplusのスマートフォンは全モデルでAndroid 10アップデートの提供が完了しています。
対するサムスンのGalaxyは89%。サムスンはやはり低価格帯の機種へのアップデートサポートは薄く、これがトップ2との差になっています。
アップデートサポートは価格と比例?
これは価格帯ごとのソフトウェアアップデートを示したものですが、ご覧のようにNOKIAやOneplusは価格帯に関係なく全モデルにAndroid 10が提供されています。
一方、サムスンのGalaxyは400ドル以上のミッドレンジ~ハイエンドモデルは100%アップデートが提供されていますが、それ以下のローエンドモデルだとアップデート率が落ちています。
そしてこの傾向は3位以下のOEMも同様。
やはり大半のメーカーでアップデートサポートの手厚さは確実に価格と比例。
もし低価格でも手厚いアップデートサポートが必要ならばNokiaやOneplus製スマートフォンが選択肢、ということになりそうです。
セキュリティーアップデートではGalaxyが不十分
セキュリティーアップデートの頻度だとOEMごとの差がさらに顕著。
NOKIAは100%、Oneplusは90%の機種で毎月セキュリティーアップデートを提供しているのに対し、Galaxyで毎月アップデートが提供されているのは全体のわずか2割。
これはRealmeや、Xiaomi、Lenovo(Motorola含む)といった中国勢にすら大きく劣っています。
また、OneplusはOppo傘下のブランドですが、親会社のOppo製スマートフォンの方がアップデートサポートが少ない、というのはちょっと意外かも。
ただ、Oneplusは機種数がかなり限定的なのに対し、OppoはOneplusとは比べ物にならない膨大な数のモデルを展開しています。
実際、ミッドレンジ以下のモデルが中心のためか、日本でもOppo製スマートフォンはかなりソフトウェアアップデートには消極的、という印象でこの製品の「幅」が大きな差となって出ているようにも思えます。
なお、ここにはソニーのXperiaやシャープのAQUOSといった日本勢の名前がありません。
ただ、今回の調査は世界のスマートフォンの売上トップ10のOEMを対象としたもので、XperiaやAQUOSは明らかにそのランク外。
よって、今回非掲載だからと言ってアップデートサポートが良くない、あるいは信頼できない、という事にならないと思います。
それにしても今回の評価でトップ2となったNokiaとOneplusですが、いずれも日本未上陸、というのは非常に残念ですね。
コメント
国産はキャリアの判断でアプデ蹴られるからな
霜降も最近までアプデはやる気無かったしね