Huaweiが今後、米政府による禁輸措置が解除されてもGoogleサービス・アプリを使用する予定はない、と明言したニュース、覚えていますでしょうか。
また、ちょっと前にはHuaweiが今後グローバル展開する機種に関しては70個の人気アプリをプリインストールしてリリースする、という件もお伝えしました。
そして今回、これに関連して、ロイターから非常に興味深い新情報がでてきました。
Xiaomi, Huawei Technologies, Oppo and Vivo are joining forces to create a platform for developers outside China to upload apps onto all of their app stores simultaneously, in a move analysts say is meant to challenge the dominance of Google’s Play store.
中国の大手スマートフォンメーカー4社、Huawei、Xiaomi、Oppo、そしてVivoが共同でアプリ提供サービスのプラットフォーム「Global Developer Service Alliance (GDSA)」を開発する、というもの。
このGDSA、3月の正式リリースを目標としており、すでにプロトタイプのウェブサイトはできておているとのこと。
そして当初はインドやインドネシア、ロシアといった9つの地域を対象に展開されるとのことです。
ご存知のようにHuaweiは米政府の禁輸措置により現在Googleからライセンスを受けたAndroidを搭載できず、そのためGoogle Playストアやその他のGoogleアプリを搭載することができません。
ただ、XiaomiやOppo、Vivoなどは制裁対象ではなく、普通にGoogle系サービスが利用できています。
にも拘わらず今回、Huawei以外の3社も共同でAndroidのGoogle Playストアに変わるエコシステムを構築する、ということになります。
Huawei、Xiaomi、Oppoのシェアを合計すると全体の1/3を超え、Androidだけだと約半分のシェア。
また、今回の記事によるとこれにVivoを加えた4社の世界シェアは40%になるとのことです。
ただ、中国の大手4社が一つのエコシステムを構築したらこれはかなりの大勢力に。
ファーウェイが独自のアプリ提供環境、Huawei Mobile Serviceを準備中であることは以前より知られていましたが、これについては普及に懐疑的な声が多いのも事実。
なお、今回の動きはGoogleに対する「交渉力」を高めるという意図もある模様。
ただ、米国の対ファーウェイ禁輸措置で困っているのはGoogleだとも言われており、Googleに対抗、というよりはそれにより間接的に米政府に圧力をかけるという狙いがあるのかもしれません。
いずれにせよ米政府としては自国の企業を守ろうとして放った先制攻撃のブーメランが見事に返ってきたといった感じでしょうか。
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