Xperia 1 IIの12GB/SIMフリー版、ベンチスコアで8GB版と約1割の性能差あり

先日国内向けに発売が開始されたXperia 1 IIのSIMフリー版。
国内キャリア版や海外版と違い、メモリが12GB RAMへと増量されたアップグレード版となっています。

その分価格設定も高めであるためか、それほど「売れている」という印象は受けませんが、それでもこのSIMフリー版Xperiaのリリースを待っていた、という方も結構いる模様。

そんな国内向けSIMフリー版Xperia 1 IIですが、今回、その性能についてちょっと興味深いことが判明しました。

以下はGeekbenchにおけるSIMフリー版Xperia 1 II、XQ-AT42と海外SIMフリー版XQ-AT52のベンチマークスコア。

期近25回分のベンチマークスコア測定結果をまとめると:

  Xperia 1 II XQ-AT42 Xperia 1 II XQ-AT52
  906 3355 899 3330
  910 3387 747 2937
  909 3370 884 2974
  911 3400 898 3257
  914 3383 895 3254
  913 3397 887 3010
  915 3404 470 2775
  908 3354 898 3289
  909 3378 899 3340
  914 3369 902 3314
  909 3387 909 3305
  905 3255 880 3072
  914 3415 899 2878
  907 3402 895 3223
  911 3349 887 3150
  905 3406 897 3271
  906 3146 890 3229
  911 3364 879 3023
  907 3333 904 3290
  907 3348 909 3361
  912 3380 901 3095
  905 3332 898 3306
  760 3065 889 3270
  908 3379 343 2763
  913 3178 899 3188
平均 904 3341 850 2965

まず、シングルコアのスコアではXQ-AT42はほとんどが900ポイント台なのに対し、XQ-AT52は800ポイント台が中心。

また、マルチコアではXQ-AT42の大半が3300以上で2000ポイント台は皆無なのに対し、XQ-AT52は全体にバラつきが大きく、2000ポイント台の低スコアが目立ちます。

結果、マルチコアの平均値でXQ-AT42の方が1割前後もスコアが高くなっています。

基本的には12GBと8GBというRAMのサイズはありまりベンチスコアには影響を与えないはずですが、メモリを大量に消費する高負荷の作業では4GBのRAMの違いが全体の処理速度に影響を与える、ということもあるのかもしれません。

コメント

  1. より:

    ここまでくるとキャリア向けにも普通に12GBで出してほしいとか思う

  2. より:

    キャッシュの当たり判定に使うタグRAMを増やさずにメインメモリだけ増やせばキャッシュのヒット率が下がってしまうので速度が遅くなるのは当然。

    キャッシュメモリが別チップで実装されていた時代はキャッシュ容量に比例してタグRAMも増やしていた。
    現代ではL3キャッシュまでがCPUのDaiにインテグレーションされているのでタグRAMを増やす事は出来ない。そのため、ページングが生じない条件下ではメインメモリの増加と処理速度は反比例する。

    また、メインメモリに使われるDRAMはリフレッシュサイクルが必要で、リフレッシュのためにバスサイクルの10%程を占有してしまう。
    リフレッシュは未使用のメモリ空間に対しても生じるので、
    使いきれない程のメモリを搭載すれば追加されたリフレッシュサイクルが無価値なオーバーヘッドになる。

  3. より:

    補足
    キャッシュの(構造上の)能力を減らさずにメインメモリを増やすならタグRAMの追加が必要。
    キャッシュのヒット率を下げずにメインメモリを増やすならキャッシュメモリとタグRAMの追加が必要です。

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