
今月13日、米商務省安全保障局(BIS)がHuaweiおよび米国外のHuawei関連会社に発行していた一時的な一般ライセンス(TGL)が、期限切れとなった模様です。
これにより、新機種だけでなく、現在Google系アプリ・サービスが利用できている旧型のHuawei製スマートフォンでも今後利用不可となる可能性がでてきました。
Huaweiを取り巻く状況を簡単にまとめると、まず、米政府による対ファーウェイ禁輸措置が発効したのが昨年5月。
そのため、それ以降の新型モデルについてはGoogleからAndroidライセンスを受けることができず、YoutueやGmail、GoogleマップといったGoogleアプリやGoogle PlayストアなどのGoogle系サービスが搭載できなくなる「Gooleなし」状態で展開することになりました。
しかし、禁輸制裁発動前にリリースされた機種については特例措置が取られ、ライセンスの延長が認められていました。
そのため、これらの旧機種についてはOSアップデートやGoogleアプリ・サービスを継続して使うことができていました。
しかし、XDAが伝えたところによると、今回、先述のTGLが期限切れとなったことで、旧機種でも「Googleなし」となる可能性が出てきたようです。
Alternatively, Huawei may not be able to distribute Google apps in future software updates pushed to its older devices. That’s because, although Huawei device models made available before May 16, 2019, are still running Android software certified by Google, Google has to certify each and every new software update that Huawei rolls out in order to ensure compliance with the requirements Google lays out to distribute Google Mobile Services. If Google can no longer legally collaborate with Huawei—even if only to certify device models made available before May 16, 2019—then that may mean that Google can no longer work with Huawei to distribute updated GMS builds in future software updates, even for previously-certified smartphones. While something as drastic as a total Google app removal may not end up happening, at the very least we can expect that older Huawei devices will no longer pass SafetyNet Attestation, breaking compatibility with some banking and mobile payment apps.
かなり長い記事なので、要点をまとめると、TGLが期限切れとなったことで、ソフトウェアの度に必要となるGoogleからの認証ができなくなる、ということ。
この書き方だとソフトウェアアップデートさえしなければそのままGoogleアプリ・サービスを使い続けることが可能なようですが、もしGMSにアップデートがあり、それが他のアプリ・サービスとの互換性に必須にものであれば、それらはすべて使えなくなる、ということのようです。
よって、今日明日にいきなりGoogleアプリ・サービスが使えなくなることはなさそうですが、現状のままだといずれは既存サービスを継続利用するために必須となるアップデートがあると、これらのモデルも「Googleなし」となる可能性があるということ。
ファーウェイはHuawei Mate 30シリーズやP40シリーズなど、「Googleなし」モデルを国内でも展開していますが、おそらく売り上げは微々たるもの。国内の大半のHuaweiユーザーのほとんどがこの禁輸制裁発動前にリリースされた旧型モデルと使用していると思われます。
もし本当に旧モデルでも「Googleなし」となれば一気にファーウェイユーザーが減る、ということになりそうです。
いずれにせよ、この問題はかなり多くの国内ユーザーに影響を与えそうなので、また何か進展があれば記事を更新します。