Qualcomm、2026年に2nmプロセスを採用へ—Snapdragon 8 Elite Gen3を含む2種類のチップセットを投入か

半導体業界が次世代プロセスへと移行する中、Qualcommもその波に乗ろうとしている。最新の情報によると、同社は2026年に2nmプロセスを採用した2種類のチップセットを発表する予定で、そのうちの1つが「Snapdragon 8 Elite Gen 3」になる可能性が高いという。

2nmプロセスの先陣を切るApple、Qualcommも追随か

TSMCは2025年のiPhone 18シリーズ向けに「A20」チップの量産を開始すると報じられており、Appleが2nmプロセスの最初の顧客となることが確実視されている。この流れを受け、Qualcommも2026年に2nmプロセスを採用し、次世代のフラッグシップチップセットを投入する計画を進めているようだ。

Snapdragon 8 Elite Gen 3に加え、もう1つのチップセットも登場?

リーク情報によると、2026年に登場するSnapdragon 8 Elite Gen 3(SM8950)に加えて、もう1つのチップセット(SM8945)が用意される可能性がある。このSM8945は、Snapdragon 8 Elite Gen 3の廉価版に位置づけられ、同じ2nmプロセスを採用しながらも、GPU性能の抑制やCPUのクロックダウンが行われるかもしれない。

このSM8945は、Qualcommが展開する「Snapdragon 8s」シリーズの一員となる可能性が高く、仮に従来のネーミングルールを踏襲すれば「Snapdragon 8s Gen 6」となると予想される。

TSMCとSamsung、2nm市場の競争が激化

TSMCは2025年4月1日から2nmプロセスの受注を開始すると報じられており、年末までに月産5万ユニットの生産を目指している。一方、Samsungも2nm GAA(ゲート・オール・アラウンド)技術の開発を進めており、試験生産中の「Exynos 2600」では歩留まり率が30%に達したという。

このような状況の中、QualcommはTSMCとSamsungの両方の製造技術を活用する「デュアルソーシング」戦略を模索している。しかし、Samsungの2nmプロセスの歩留まり率が改善しない限り、Snapdragon 8 Elite Gen 3はTSMCの独占製造となる可能性が高いとの見方もある。

Qualcommの2nm戦略はどうなる?

Qualcommの2nmチップセット投入は、モバイル市場における競争をさらに加速させることになりそうだ。TSMCがこの分野でリードを広げる中、Samsungがどこまで歩留まり率を改善できるかも注目されるポイントとなる。今後の動向次第では、Qualcommの製造パートナー戦略にも変化があるかもしれない。

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